【株式会社ジェイライン】代表取締役 藤田健司さん

物流業界において、確実かつ丁寧な輸送は何よりも重要です。株式会社ジェイラインの創業者である藤田社長は、2009年の設立以来、誠実な対応を積み重ねることで事業を拡大し、お客様からの「信用」と「信頼」を軸にした経営を実践してきました。本記事では、創業の経緯から事業の強み、社員の働きやすさを追求する取り組みなど、物流業界の未来を見据え、『ハタラク』ことの意義を大切にする藤田社長の考えに迫ります。
株式会社ジェイライン / 代表取締役 藤田健司
1981年愛知県一宮市生まれ。高校卒業後、建設業を経て運送業に転職し、27歳で株式会社ジェイラインを創業。砂利の駐車場とアパートの一室からスタートし、現在は3つの拠点を構えるまでに事業を拡大。毎年、車両台数を増やし成長を続けながら、6年後の自社倉庫建設を目標に掲げている。社員が働きやすい「ドライバーファースト」な環境を目指し、日々挑戦中。
会社の創業と概要について教えてください。
2009年に一般貨物運送事業として、株式会社ジェイラインを設立しました。運送事業は緑ナンバーの取得が必須で、国の認可なしには営業ができない厳しい規制がありますが、当社は、設立時に正式な認可を取得し、事業を開始しました。設立当初は、以前一緒に働いていた同僚2名とともに、3名でのスタートでしたが、現在(2025年2月)では、ドライバー18名、パート10名の計28名の組織に成長し、安定した事業基盤を築いています。特にドライバーは全員正社員として雇用し、安定した雇用環境を提供することを大切にしています。運送業は信頼が命ですので、誠実な対応を積み重ねることで、お客様との関係を築いてきたことが成長の鍵だったと思います。

事業の特徴や会社の強みを教えてください。
当社は一般貨物運送事業を主軸としており、BtoB取引に特化し事業を行なっています。製造業の商品の納品や物流倉庫からの配送を担当し、4トン車を中心に約20台の車両を保有。大量輸送にも対応できる体制を整えています。また、運送業に加えて倉庫業も展開しており、主に菓子パンメーカーの商品を取り扱い、商品の箱詰めや賞味期限スタンプの押印、全国への出荷のためのピッキング作業など、流通加工も手がけています。これらの作業はパート社員が中心となって行い、品質管理を徹底しています。
当社の強みは、なんと言っても手積み・手降ろしを徹底している点です。機械ではなく人の手で積むことで、繊細な荷物の取り扱いや、隙間なくより効率的に荷物を詰めることができるんです。これにより、お客様からの信頼を獲得し、安定した取引関係を構築しています。また、事業規模的に小回りが効くことも長所としており、多種多様な幅広い依頼にも柔軟に対応し、件数配送や、他社ではあまり対応しないことでも積極的に行うことを強みとしています。

会社を運営する上で大切にされていることはありますか?
お客様からの信用と信頼を何よりも重視しています。信用とは、会社の評判そのものであり、例えば煽り運転をしないことや、社外での振る舞いも含まれます。一方で、信頼は日々の積み重ねによって築かれるものだと考えています。
また、「当たり前を当たり前にやる」というシンプルな事を大切にしています。例えば、きちんと大きな声で挨拶をすることや、荷物を大切に扱うといった基本を徹底することが、結果的にお客様からの評価につながると考えています。
働き方への工夫や取り組みについて教えてください。
運送業界では長時間労働が課題となっていますが、当社では1日12時間以内の勤務を基本とし、労働時間の適正化に取り組んでいます。適切な仕事量の調整や、効率的な配送計画を立てることで、無理なく働ける環境を作っています。また、勤務体系についても柔軟に対応しています。基本的に日曜日を休みにしていますが、土曜日や祝日の勤務も選択できる制度を導入。ドライバーの出発時間も早朝4時から午後まで幅広く設定し、社員の生活スタイルに合わせられるよう工夫しています。
また、社内で5-6人程度の班体制を採用し、班内でコミュニケーションが取れる取り組みを実施しています。ドライバー同士の勤務時間が異なるため、全体での交流機会は限られますが、班単位での情報共有や相互支援を促進しています。また、パート社員との連携も重視し、倉庫内作業での協力体制を構築。社内の雰囲気づくりとして、定期的なイベントや社内コミュニケーションの機会を設けています。
社員の採用方針はどのようにお考えでしょうか?
面接の際には時間を守れることを重視しています。他には、運転が好きだからという理由だけではなく、実務への理解と適性をしっかり見極めていますね。また、60歳以上の応募者でも元気があれば採用を検討しています。
特徴的な取り組みとしては、業務の1日体験制度を導入しており、実際の業務を経験してもらうことでミスマッチを防いでいます。

趣味や休日の過ごし方について教えてください。
サッカー、和太鼓、競馬、麻雀など、いろんな趣味を楽しんでいます。特に和太鼓は小学校3年生の頃から続けており、35年以上の経験があります。和太鼓チームの創設メンバーとして、曲の制作も手がけ、地域の祭りへの参加や、老人ホームでの演奏など、地域貢献活動としても力を入れています。サッカーは社会人チームに所属し、40歳以上のシニアカテゴリーでプレーしています。休日である日曜日は、午前中はサッカーをし、午後は競馬を楽しみながらも、家族サービスも欠かさず行い、趣味と家族サービスを両立させています。

最後に、あなたにとって『ハタラク』とはなんでしょうか?
『ハタラク』とは、生活のために必要なものですが、それ以上に、日本の製造業を支える物流の担い手としての誇りを持つことを大切にしています。物流コストの効率化を通じて製造業の発展に貢献し、日本全体の成長を支えることが当社の使命です。社員にもこの想いを共有し、共感してもらえるよう努めています。
会社としては6年後までに自社倉庫の建設を目指しています。現在は複数の拠点に分散しているため、一か所に集約することで効率的な労働環境を整える計画です。創業15周年の際に、このビジョンを社員全員と共有し、全員で達成を目指す共通の目標となっています。
藤田社長が掲げる「当たり前を当たり前にやる」というシンプルな理念が、ジェイラインの成長を支える大きな力となっています。働きやすい環境を整えることで、安定したサービスを提供し、細やかな対応を強みとすることで、顧客との信頼関係を築きあげています。今後は自社倉庫の建設を目標に掲げ、さらなる成長を目指しています。「物流業は、日本の製造業を支える大切な仕事」。という誇りを胸に、ジェイラインはこれからも信用と信頼を積み重ね、未来へと進んでいきます。
【株式会社ジェイライン】
<本社営業所>
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