【株式会社トリニティーコンサルティング】 代表取締役 田口光さん
「中小企業の課題を、最も近くで共に捉え、その解決策を一緒に見つけてくれる存在でありたい。」
そう語るのは、株式会社トリニティーコンサルティング代表取締役・田口光氏。 都市銀行と保険会社で培った実務経験を活かし、現在は経営コンサルタントとして、日々全国の経営者と向き合っています。
企業の“数字”と“現場”の両面から課題を見抜き、特に資金繰りや営業戦略、組織運営の改善を得意とする田口氏。
一見クールに見える業界で、「人」にとことん向き合いながら伴走するその姿勢には、熱く深い信念がありました。
今回は、田口氏のこれまでのキャリアや仕事のやりがい、そして『ハタラク』ことの意義まで、たっぷりと伺いました。
株式会社トリニティーコンサルティング / 田口光さん
1972年愛知県生まれ。南山大学卒業後、東海銀行(現:三菱UFJ銀行)で10年間勤務。ヘッドハンティングで生命保険会社に転職するも、真のやりがいを見出せずいるときに、トリニティーコンサルティングの立上げの誘いを受け、2007年8月創業の2ヶ月後に入社し取締役就任と同時に、グループ会社で保険代理店業務の代表取締役に就任。
以後、複数の新規事業会社を立ち上げ、2019年に代表取締役就任。現在も経営コンサルタントとして中小企業の成長・発展に尽力している。
職業
経営コンサルタント(中小企業専門)
仕事内容
中小・零細企業を対象に、財務改善、資金調達支援、営業戦略の立案、組織運営の課題解決などを行う“実践型”の経営コンサルティング。
企業訪問を基本とし、経営者だけでなく社員にもヒアリングを行いながら、現場に根ざしたオーダーメイドの支援を提供。
安価な料金設定から、長期的な信頼関係を築きながら、企業の業績改善と成長をサポートする。
事業の立ち上げから現在までの歩みを教えてください
2007年、3人が1円ずつ出資し、資金3円で立ち上げた“ベンチャースピリット”を原点に、当社はスタートしました。現在は名古屋本社に加え、東京、大阪にも拠点を構えています。主に中小・零細企業を対象とした経営コンサルティングを展開し、社内にはコンサルタントが5名、業務スタッフが3名在籍しています。サービス内容は、財務・資金調達支援、営業戦略、組織改革、人材育成など多岐にわたります。単なるアドバイスにとどまらず、実行フェーズまで共に取り組む「伴走型支援」が当社の特長です。
「現場を見ずして経営は語れない」というポリシーのもと、オフィスでの面談よりもクライアント企業への訪問を基本とし、現場の風土や働く人々の実情まで把握した上で支援を行っています。

現在のお仕事に至るまでのキャリアを教えてください
大学時代はアメリカンフットボールに打ち込み、卒業後は「経営者に接する仕事をしたい」という思いから都市銀行に就職しました。当初は5年ほどで独立するつもりでしたが、5年では一人前になれておらず、気づけば10年間が経過していました。その時は仕事で最高にやりがいを感じていました。当時リレーションバンキングを推奨していた時代で、 ビジネスマッチングや新しい決済システムの構築など融資以外の提案も行い、多くの経営者と向き合う日々を送りました。お金に色はないので、“どこで借りても同じ”ではありますが、だからこそ“あなたから借りたい”と思ってもらえるような付加価値を大切にしていました。当時お世話になっていた支店長も、そうした考えに前向きな方で、とても影響を受けました。そして10年目にヘッドハンティングにより保険会社に転職し、新規開拓営業やマーケティング的な視点を磨く機会を得ました。
保険会社からコンサルタントへと進まれた理由は何ですか?
保険会社に入ってからは、知人が多かった事から、最初からすぐに成果も出せたのですが、成果を上げるほどにどこか物足りなさを感じていました。結局、自分にできるのは保険の契約をすることだけで、それ以外に相手の方に役立てる手段を見出せませんでした。そんなとき、ふと銀行時代のことを思い出しました。企業に伴走し、課題解決に取り組む仕事は、自分にとってやりがいがあり、本当に面白かった。保険を販売することよりも、もっと近くで企業を助け、根本から改善する方が自分には向いていると感じ、それが今の仕事を選んだ原点となりました。自身がコンサルタントとして企業支援をする立場になったとき、「これまで銀行で培った財務知識や改善力」「保険営業で磨いたマーケティング力やプレゼンテーション力」がすべて繋がったと感じました。
コンサルタント業の魅力ややりがいは何でしょうか?
経営コンサルタントとしての最大のやりがいは、企業様や社員さんが変化していく姿を間近で見られることです。赤字続きで賞与が払えなかった会社が、支援の末に支給できるようになった。その瞬間の社長も社員さんも本当に嬉しそうな表情を見た時は何よりの報酬です。単に数字だけを見るのではなく、組織内の数字以外の問題点や人間関係の課題も汲み取りながら総合的に改善へ導く仕事はやりがいがあります。社長の言っていることが必ずしも“正解”とは限りません。だからこそ、社員さんにもヒアリングし、この会社のあるべき姿は何か?というのを思い描いた上で課題を掘り下げ解決に導いていきます。そのプロセスが面白いし、成果が出たときは本当に嬉しいです。
また、企業の利益改善をし納税が増えることで社会への貢献にもつながると考え、仕事の成果が巡り巡って “社会の成長・発展” にもつながっているという意識を持って取り組んでいます。

働き方の特徴について教えてください
トリニティーコンサルティングでは、複数のコンサルタントの目を通した「着手方針会議」を経て解決策を立案し、各コンサルタントが毎月のコンサルティングを実施します。社長の言っていることを鵜呑みにせず、現場の実施確認をするのが基本です。大手のように大人数のチームで動くのではなく、コスト面を配慮して少人数での支援体制を維持し、月額5万円という安価な料金設定で中小企業でも継続しやすい仕組みを構築しています。コンサル契約が気づけば10年以上続いている企業もあります。長期で寄り添うからこそ、深い信頼関係が築けますし、企業の変化にも柔軟に対応できます。基本は訪問してのコンサルですが、状況に応じてオンライン支援など、柔軟な対応も行っています。
この職業に就くには何が大切ですか?
中小零細向けコンサルタントであれば、資格よりも実務経験が大切だと思います。中小企業診断士という資格があるのですが、一定の知識があることの証明になるので大企業で能力を証明するためには意味はあると思いますが、それが実務が出来るかというとまったく別の話になります。そしていきなりコンサルタントになるよりも、強みを生かすために今いるところでとことん成果を出して頑張った方が良いです。この話だったら自分にまかせろというのが必要になります。営業職であればトップセールスを目指し、 製造業であれば工程改善に取り組む。やり尽くしたそれが何よりの血となり肉となります。最初からコンサルタントになるのではなく、まずは現場で自分の武器を磨くことです。
働く中での大変なことは何でしょうか?
経営が厳しい局面にある企業さんに関わることも多いため、社長が本来避けたいような役割を担う場面も出てきます。社長が言いにくいことを、 私が代わりに社員さんに伝えることもあり、ときにはリストラの提案もあります。相手の方がより行動しやすい伝え方が求められます。コンサルタントを信じていただけるような立ち振る舞いも必要ですし、技術ではなく普段の行動が大事なんじゃないかと思います。嘘はつけない仕事ですね。その人の人格や器が問われます。

子供の頃の夢は何でしたか?
小学生から中学に入るくらいまでは、将来の夢はトラックの運転手でした。親戚が電気工事業で全国の飯場を移動する仕事をしており、移動の折にユニック車に乗せてもらったことがあったんです。視界が高くて気持ちよかったんですよね。それがきっかけです。トラックのプラモデルを作るのも好きでしたし、子どもながらに菅原文太さん出演の映画『トラック野郎』を見ていて、憧れていました。今でも視界の高い車が好きです。
趣味や休日の過ごし方について教えてください
自分をいじめることですね(笑)この仕事は時に、メンタルが本当に消耗するんですよ。 だからリセットしなくちゃいけない。僕のストレスからの脱却方法は体を動かして汗を流すことなので、トライアスロンやマラソンなど、 体力的にハードなものにあえてチャレンジしています。社会人までアメフトをやっていたのもそうですね。トライアスロンは自然の中でできるからONとOFFのバランスが取りやすいです。
一日フルの休みはあまりないのですが、定期的に神社参拝に行きます。この間も長野の戸隠神社でご祈祷していただきました。神恩感謝ですよね。通常の休みの日は、加入しているトライアスロンのチームの練習に参加しています。

あなたにとって『ハタラク』とは?
私にとって『ハタラク』とは、人の役に立たせていただくことです。そこに私は喜びを感じます。究極の理想は“無言のコンサル”です。悩みを持つ方と対峙させていただいて、何も話していなくても私の言動や立ち振る舞いからクライアント様が自然と解決策を見つけられるような人になりたいです。自分の持っている能力を伸ばし、人世のために役立つ人間になりたいと考えています。
達成したいビジョンは、活気あふれる中小企業が地域経済を牽引する社会を実現することです。中小企業が元気にならないと本当の意味で日本の景気は良くならないと思います。
「数字」だけでなく「人」に向き合う、トリニティーコンサルティングの経営コンサルティング。そこには、長年の現場経験から磨かれた信頼される力がありました。田口氏の言葉のひとつひとつには、企業と社会を良くしたいという真っ直ぐな想いと覚悟が滲んでいます。
「自分の経験を誰かのために役立てたい」「仕事に意味を持ちたい」――そんな想いを抱えるあなたにこそ、この会社での“ハタラク”がぴったりかもしれません。
人生を懸けて、誰かに寄り添う仕事。あなたも、トリニティーコンサルティングでその一歩を踏み出してみませんか。
【株式会社トリニティーコンサルティング】
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