【株式会社セニスル】代表取締役 古閑大地さん
「仕事をすることで、初めてスタメンでクリーンアップを任されたような感覚を味わえたんです」そう語るのは、 株式会社セニスル代表取締役の古閑大地さん。
同社は、SNSを中心に、求人広告、Webサイト、LINE公式アカウント、パンフレットなどを組み合わせ、企業の採用活動を幅広く支援しています。
代表の古閑さん自身も、採用支援会社で働きながら動画投稿を続け、約5万人のフォロワーを獲得した経験の持ち主です。投稿を始め最初の1カ月で増えたフォロワーは、わずか2人。それでも改善を重ね、2年間で約1,100本の動画を投稿しました。
今回は、同社を立ち上げた経緯や、社員の成長を支える仕組み、採用に対する考え方、そして『ハタラク』ことの意義について伺いました。
株式会社セニスル / 代表取締役 古閑大地さん
1995年愛知県碧南市生まれ。静岡大学人文社会科学部法学科卒業後、株式会社アドプランナーで採用・HR領域の企画業務に従事。2023年に独立し、採用支援事業をスタート。事業拡大に伴いオフィスを移転し、2026年には「愛知を代表する企業100選」に選出。企業の働く魅力を正しく伝え、誰もが誇りを持って働ける社会の実現を目指して活動している。
創業の経緯を教えてください
私はもともと採用支援を行う広告代理店の営業として、さまざまな企業の採用活動を支援していました。それと並行して、個人でインフルエンサー活動もしていました。動画投稿を始めたきっかけは、2020年頃のコロナ禍に当時勤めていた会社の仕事が減り、週休4日の状態が3カ月ほど続きました。学生時代からYouTuberに憧れていたこともあり、動画投稿を始めました。
ただ、最初の1カ月間、毎日投稿しても増えたフォロワーは2人だけでした。それでも、広告代理店で身につけたPDCAの考え方を生かし、企画や見せ方を改善し続けました。最終的にはグルメにエンターテインメント性を加えた動画が再生されるようになり、2年間で約1,100本を投稿。フォロワーも約5万人になりました。
一方で、インフルエンサーとして成功するには、その人自身の個性や感覚など、簡単には再現できない要素も大きいと感じました。
それに対して、採用支援は企業の魅力を整理し、適切な相手へ届けることで成果につなげられます。自身のSNS運用での経験と、前職で培った採用支援のノウハウ。この二つを掛け合わせて2023年8月に設立したのが株式会社セニスルです。

事業内容と特徴を教えてください
事業内容としては、採用支援業になります。売上の中ではSNSを活用した採用支援の割合が大きいため、SNS採用の会社という印象を持たれることが多いと思います。ただ、私たちはSNSだけにこだわっているわけではなく、求人広告、Indeed、採用サイト、LINE公式アカウント、パンフレットなど、企業の課題に合わせて必要な手段を提案しています。
私たちの軸は、あくまで「顧客の採用課題を解決すること」として、SNSありきではなく、採用に関する施策をワンストップで支援できることが、弊社の特徴です。
現在は正社員6名、パート4名を中心に運営し、営業では業務委託のメンバーにも協力してもらっています。
一方で、SNSの制作やディレクションは完全に内製しています。創業当初は制作の一部を外部へ依頼していましたが、品質にばらつきがありました。このような経験から、成長のスピードが遅くなったとしても、自分たちで人を採用し、育て、品質を守る方針を選びました。
会社運営において大切にしていることは何ですか?
一番大切にしているのは、社員が成長できる機会をつくることです。
私自身、仕事が本当に好きなんです。学生時代は、野球、テニス、バスケットボールと部活動を変えてきましたが、運動が得意ではなく、試合に出る機会がほとんどありませんでした。そんな私が、仕事では初めて「スタメンでクリーンアップを任されている」ような感覚を持てました。自分の働きによって成果が出て、チームで目標を達成できる。それが、とても楽しかったんです。
だからこそ、社員にも仕事を通じて成長し、「自分がチームの力になっている」と感じてもらいたいと思っています。
弊社では、「昨日より成長する」、「関わる人に本気で向き合う」、「顧客課題を解決する」という三つの指針を大切にしています。
会社の強みや長所は何ですか?
採用とSNSを掛け合わせた支援を、比較的早い時期から続けてきたことです。2023年8月の創業当時、愛知県内でSNS採用を専門的に扱う会社はほとんどありませんでした。その時期から実践を積み重ねてきたことは、一つの強みですね。
ただ、現在はSNS運用のノウハウが広く知られるようになり、制作物だけでは大きな差が生まれにくくなっています。だからこそ私たちは、納期を守る、連絡を返す、約束した時間に対応するといった、基本的なことを徹底しています。
広告代理店で培った段取り力を生かし、トラブルが起きにくい進行を行うこと。お客様の採用課題から逃げず、最後まで向き合うこと。派手ではありませんが、「当たり前のことを当たり前にできること」が、弊社の強みだと思います。
その積み重ねによって、自治体や上場企業、大手自動車メーカーなど、規模の大きな企業との取引にもつながっています。
社員についても、適性検査を含めて慎重に採用しているため、考える力があり、仕事に対して誠実な人が多いです。社員の年齢も30歳前後が中心ですが、遅刻をしない、約束を守る、必要な連絡を返すといった基本を徹底できる点も、お客様から評価していただいています。

社員の教育や社内の雰囲気について教えてください
月曜日、水曜日、金曜日の週3回、就業時間内に30分間の読書会を行っています。
前半の15分で本を読み、後半の15分で内容を共有します。共有する際には、自分の言葉で話した内容をAIで整理を行い、読書によるインプット、AIの活用、発表によるアウトプットを、一つの時間の中で経験できる仕組みです。
SNSの知識を学べる動画教材や外部セミナーへの参加費用も、会社が負担しています。入社直後で担当業務が少ない時期には、就業時間内に動画を見て学ぶことも認めています。現在はメンター制度も導入し、先輩社員が後輩社員を指導しています。年齢ではなく、経験や能力に応じて役割を任せるため、年下の社員が年上の新入社員を指導することもあり、若いうちから人を育てる経験を持ち、将来のリーダーとして成長してもらいたいと考えています。
会社の雰囲気を一言で表すなら、「困った時に聞ける会社」ですね。自分で考えることは大切ですが、分からないことを長時間抱え込む必要はありません。人に聞けば1分で解決することを、15分悩み続けるのはもったいないと思っています。社内SNSのような日報やSlackを活用し、リモートで働く社員とも普段からコミュニケーションを取ることで、質問しやすい関係をつくっています。

働き方の工夫について教えてください
職種に応じてリモートワークを取り入れ、フレックス制度も導入しています。年間休日は120日で、一般社員の残業は月10時間未満です。ただし、自由な働き方には自己管理も必要になります。働く場所や時間を細かく縛らない代わりに、仕事にどのくらいの時間を使ったのか、どのような成果を出したのかは意識してもらっていますね。
また、3カ月に1回は会社負担でランチ会を行い、リモートで働くメンバーも含めて対面で交流する機会を設けています。
仕事の受注についても、売上を増やしてから現場の人員を補充するのではなく、先に制作やディレクションを担う内勤社員を採用し、受け入れ体制を整えてから営業を強化しています。仕事を受けすぎて現場が疲弊し、品質が下がる状態にはしたくありません。 先に人へ投資し、品質を守れる体制をつくることを優先しています。
社員を採用する際にこだわっている点はありますか?
書類選考、Web面接、適性検査、最終面接を行っています。編集職やディレクター職では多くの応募をいただくため、最終的な採用率は、およそ100人に1人の割合ですね。
最も重視しているのは、現在いるメンバーと一緒に活躍できそうかという点です。本人が将来やりたいことを聞き、それが弊社で実現できそうか、会社が目指している方向と重なるかを確認しています。
SNSの仕事には、将来フリーランスとして独立したいという方も多く応募されます。独立すること自体が悪いとは思いませんが、自分の経験を得ることだけではなく、弊社で何を実現したいのか、会社や仲間、お客様へどのように貢献したいのかも考えてほしいと思っていますね。
リモートワーク、SNS、AI活用、土日休みといった条件だけに魅力を感じて入社しても、 日々の学習や改善を負担に感じる人には合わない可能性があります。でも反対に、自分の成長を楽しみながら、仲間やお客様のことも考えられる人には、早い段階からさまざまな役割を任せられる会社です。
趣味や休日の過ごし方について教えてください
趣味は、カードゲームとサウナです。
学生時代に夢中になっていたカードゲームで、最近は、2005年や2008年までの昔のカードだけを使って遊ぶ「クラシック」という楽しみ方が、 30歳前後の世代を中心に広がっていて、私も半年ほど前から夢中になり、会社の名前を付けた「セニスルカップ」を開催したこともあります。ただ、社内で流行しているわけではなく、楽しんでいるのは、ほぼ私だけです。笑
休日は土日ですが、朝型なので、朝6時頃から喫茶店へ行き、3時間ほど仕事をすることがあります。平日も朝6時半頃には会社に着いていますが、その分夜は早く、23時前には寝ることが多いですね。
朝の時間を使ったあとは、家族と過ごしています。経営者なので十分な時間を取れていないと感じることもありますが、仕事と家族の時間の両方を大切にしたいと思っています。
最後に、あなたにとって『ハタラク』とは何でしょうか?
私にとって『ハタラク』とは、成長を楽しむことです。
一言で表すなら、「働くは部活」ですね。自分の力を発揮し、仲間と一緒に目標へ向かい、成果が出れば喜ぶ。うまくいかなければ、次に勝つために改善する。仕事には、部活動と同じような面白さがあると思っています。
弊社が目指しているのは、「働く魅力が正しく伝わり、誰もが誇りを持って働ける社会をつくる」ことです。求職者の中には、「とりあえず大手企業」「とりあえず休日が多い会社」「とりあえずIT」「とりあえずリモート」といった、分かりやすい条件だけで会社を選ぶ人もいます。しかし、世の中の仕事を知れば知るほど、まだ知られていない魅力的な仕事がたくさんあると分かります。私たちが大切にしているのは、企業を実態以上に良く見せることではなく、本当にある魅力を見つけ、正しく伝えることです。
正しい情報が届けば、求職者は自分に合った会社を選びやすくなり、企業も自社に合った人を採用しやすくなります。一方で、「応募が来ない」と言いながら、待遇や社内の風通しを改善しようとしない企業には、変わる努力も必要です。発信できる魅力がなければ、まずは働く環境や会社の魅力をつくらなければいけません。企業の情報を発信するだけでなく、働く魅力そのものをつくるところから関わる。それによって、働く人が自分の仕事に誇りを持てる社会を実現したいと考えています。
株式会社セニスルは、SNSやAIといった新しい技術を扱う会社です。しかし、その仕事を支えているのは、「約束や納期を守る」、「分からないことは早く聞く」、「顧客の課題から逃げない」といった基本的な姿勢です。リモートワークやフレックス制度がある一方で、社員には日々学び、自分の考えを発信し、昨日より成長することが求められます。自分の成長を実感したい人、仲間と目標を追いかけたい人、若いうちから責任ある仕事に挑戦したい人にとっては、大きな可能性のある会社です。
「働くは部活」。その言葉の通り、セニスルには、仕事を通じて成長し、チームで成果をつくることを楽しめる環境があります。
【株式会社セニスル】
〒460-0002
愛知県名古屋市中区丸の内2丁目17番13号 NK丸の内ビル2階
TEL. 052-990-3846
URL. https://www.senisuru.com
Instagram. https://www.instagram.com/senisurusns

