【東海時計商事株式会社】代表取締役社⻑ 石黒嗣英さん

Second Thumbnail
インタビュー

1957年の創業以来、時計・ジュエリー業界で確かな存在感を放ち続けてきた東海時計商事株式会社。名古屋に本社を構え、卸・小売・ECという三つの事業を柱に発展を遂げてきた同社は、「進化し続けること」を原動力に、時代の波に柔軟に対応しながら成⻑を続けています。今回は、3代目として同社を率いる代表取締役社⻑の石黒嗣英氏に、会社の歴史や経営哲学、『ハタラク』ことへの思いについて伺いました。


東海時計商事株式会社 / 代表取締役社⻑ 石黒嗣英さん
1979年愛知県名古屋市生まれ。南山大学経済学部卒業後、第三銀行(現・三十三銀行)に入行。その後、27歳で父親が代表を務める東海時計商事株式会社へ入社し、36歳で事業継承し代表取締役社⻑に就任。代表に就任直前に開始したインターネット事業に注力し、当時大幅に人員が減ったにも関わらず売上は大幅増、全社員の平均給与がコロナ前390万円からコロナ後550万円と40%アップを実現。時計・ジュエリーの卸・小売を通じ、「時計の大衆化」と「社員を大切にする経営」を進めている。

会社の歴史と概要について教えてください

当社の創業は1957年ですが、ルーツをたどると120年前にまでさかのぼります。かつて愛知県は時計の一大生産地でした。戦時中にはその技術を活かし、戦闘機の部品製造を行うようになり、戦後にはトヨタの部品製造を請け負うようになりました。その結果、当時祖父が取締役営業本部⻑を務めていた、尾張時計(現・尾張精機株式会社)も自動車部品の製造に集中するために、掛け時計の製造部門が廃止されることになり、それをきっかけに祖父が独立をし、東海時計商事を立ち上げました。
会社としては私で3代目となり、現在は、正社員23名とパート5名とともに、名古屋本社・浜松店・インターネット店舗の3拠点体制で、時計とジュエリーの卸、小売、ECの3事業を展開しています。

会社運営で大切にしていることは何ですか?

一番大切にしているのは、“社員の物心両面の幸せ”です。「大切な人を大切にする」という理念のもと、給与水準の引き上げや資産形成の教育にも力を入れています。社員の平均年収を700万円にするという目標を掲げ、確定拠出年金の導入やお金に関する講習も行っています。甘やかすのではなく、高い基準と志を育てる教育を通じて、共に成⻑できる組織を目指しています。2028年までに社員数30名、年商30億円、営業利益1億円、平均年収700万円を目標に、日々挑戦を続けています。

会社の強みや⻑所はなんですか?

卸、小売、ECという三本柱があり、他にはない強みとなっています。この業界は、参入障壁が高いという特徴もありますが、私たちは”強いものが生き残るのではなく、進化を続けるものが生き続ける”という信条のもと、常に変化を恐れずに進化することを大切にしています。
時計離れが進んでいると言われ、特にスマートウォッチの出荷台数が時計の本場であるスイスを上回り、全体の2割を占めているという現状がありますが、私はこれをプラスに捉えており、若い世代が「時計を腕に巻く文化」を再び築いてくれているとポジティブに感じています。
だからこそ、時計業界特有の“待ち”の姿勢ではなく、誰もやっていない“攻め”の姿勢で、時計の魅力を発信し続けていきたいと考えています。

社内の雰囲気について教えてください

当社は“プロフェッショナル集団”という意識が強く、和気あいあいとした雰囲気ではなく、緊張感のある雰囲気です。少数精鋭のため、全員「経営者のつもりであれ」という方針で、営業、EC、店舗それぞれが自分の役割に責任を持っています。
とはいえ、イベントなどでは横断的に協力し合うこともあり、プロ野球チームのような組織風土だと感じています。

面接で社員を採用する際のこだわりを教えてください

重視しているのは、“夢・目的・目標”、そして“お金へのこだわり”です。自分の人生で本当に叶えたい願望を持っている人は強い信念があり、その信念があれば、困難にも立ち向かう力があると思っています。
当社では一人が会社に与える影響力が大きいため、採用に対してはとても慎重ですが、自分の人生に明確なビジョンを持っている方にこそ、ぜひ仲間になってほしいと思っています。

趣味や休日の過ごし方を教えてください

ゴルフが趣味で、昔はスコアにこだわっていましたが、今は“楽しむ”ことを重視しています。それと、中学2年生の息子と過ごす時間も大切にしていて、野球観戦や観光にもよく出かけていますね。
とはいえ、お休みの日でも常に仕事のことを考えてしまいます。週末のうち大体月2回程度は”100回金利無料”という時計・ジュエリーの催事を行い、”時計の大衆化”を進めるための取り組みを行なっています。今年で5年目になりますが、苦労よりも楽しさが上回っていますね。

最後に、あなたにとって『ハタラク』とは何でしょうか?

私にとって『ハタラク』ことは“生きがい”ですね。仕事は人生の3分の1以上を占める時間ですから、目的を持って働かないと苦しくなってしまいます。そして、働くことは“周りを幸せにする手段”でもある。社員、家族、地域のために稼ぐ。それができてこそ、本当の意味で『ハタラク』と言えるのではないでしょうか。


「大切な人を大切にする」という言葉を真摯に体現する東海時計商事株式会社。そこには、社員一人ひとりがプロとしての誇りを持ち、個の成⻑と組織の成⻑をリンクさせる土壌があります。時代の変化をしなやかに受け入れ、進化を続けるその姿勢が、120年の歴史を未来へとつなげています。


【東海時計商事株式会社】

〒461-0027
愛知県名古屋市東区芳野 1 丁目 15 番 12 号 TEL. 052-931-0411
FAX. 052-931-0933
URL. https://tokai-wj.co.jp